CPUとは:コア数・スレッド数・動作周波数・キャッシュメモリ

CPUとは コア数 スレッド数 動作周波数 キャッシュメモリとは

CPUとは

CPUとは

CPUは、コンピュータの「頭脳」としてデータ処理や指示の実行を行う重要な部品です。正式名称は中央処理装置(Central Processing Unit)で、その頭文字をとって「CPU」と呼ばれます。

CPUの性能はパソコンの性能に直結します。高性能なCPUほど処理能力が高くパソコンの動作が快適になりますが、その分、高価・高消費電力です。そのため、使用目的に合わせて適切なスペックのCPUを選ぶことが重要です。

CPUの選び方:4つの指標

CPUを選ぶ上では以下の4つの指標が重要です。

  • コア数
  • スレッド数
  • 動作周波数
  • キャッシュメモリ

コア数

CPU コア数

コアとは「CPU内にある処理ユニット」で、命令・データを処理する機能を持ちます。1つのコアが1つのタスクを実行できるため、コア数が多いほど同時に複数の処理が可能です。

コア数が1つのCPUをシングルコア(Single Core)、複数コアのCPUをマルチコア(Multi Core)と呼びます。下記はシングルコア(1コア)とマルチコア(4コア)の処理イメージです。

CPU シングルコア マルチコア 処理能力

シングルコアはタスクを順番に処理するため、次のタスクは順番待ちになります。マルチコアは複数タスクを同時に処理できるため、より快適な動作が可能です。近年はマルチコアが主流であり、マルチコアの中でも何コアのCPUかを確認することが重要です。

スレッド数

CPU シングルスレッド マルチスレッド

スレッド数とは「1つのCPUが同時に実行できるプログラムの数」です。スレッド数が多いほど同時に処理できるタスクが多く、高性能・快適なCPUです。

例えば8スレッドのCPUの場合、最大で8つの命令・タスクを同時に処理することが可能です。通常、1つのコアは1つの命令しか処理できませんが、負荷の小さい処理であれば1つのコアが複数の処理を実行することが可能です(マルチスレッド)。

下図は2コアCPU・2スレッド、2コアCPU・4スレッドの模式図です。

CPU スレッド数

近年はマルチスレッドが主流となっています。CPUコア数だけでなく、スレッド数もしっかりと確認することが重要です。

動作周波数(クロック数)

CPU 動作周波数 クロック数

動作周波数とは「CPUが1秒間に処理を行う回数」です。動作周波数が高いほど速く命令を実行できるため、CPUの処理速度が速くなります。

パソコンは「0」と「1」の二進数を使って動作しています。「1」は電流が流れている状態(ON)、そして「0」は電流が流れていない状態(OFF)を表しています。この電流のONとOFFの切り替えを通じて、パソコンは計算や処理を行います。たとえば、特定の電流のパターンが「足し算」の命令を表すことがあります。そのため、CPUは0と1を使って、計算やデータの処理を実行しています。

「0」と「1」の切り替えの速さを表すのが動作周波数です。動作周波数が高いほど1秒間にたくさんの「0」と「1」の切り替えが行われるため、パソコンの動作が速くなります。

キャッシュメモリ

CPU キャッシュメモリ

キャッシュメモリとは「CPU内にある高速な記憶装置(メモリー)」です。頻繁に使用する命令やデータを一時的に保存することで、CPUは迅速に命令を読み出し、処理できます。キャッシュメモリの容量が大きいほど、高速処理が可能です。

通常、命令やデータはCPU外のメモリー(RAM, 主記憶装置)に保管されています。主記憶装置(RAM)は大容量ですが、CPUと比べるとアクセス速度が遅いため、CPUが必要な命令やデータを毎回RAMから取得すると、処理速度が低下してしまいます。

一方、CPU内にあるキャッシュメモリはCPUコアに近く、高速な読み出しが可能です。頻繁に使用する命令やデータを主記憶装置からキャッシュメモリに一時保管することで、CPUは迅速に命令を読み出し、処理を高速化します。したがって、キャッシュメモリの容量が大きいほど、CPUの処理速度が向上します。

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