ストレージとは:HDDとSSDの違い

ストレージとは
パソコンのストレージ(storage)とは「データやプログラムを保存するための記憶装置」です。
ストレージは容量が大きく、読み書き速度が速いほど優れた性能を発揮します。容量が大きいほど多くのデータを保存でき、読み書き速度が速いほど、データの表示やアプリの起動がスムーズになります。
外部・内部・オンラインストレージ
ストレージには大きく分けて3つの種類があります。
- 内部ストレージ
- 外部ストレージ
- オンラインストレージ
PCやスマホ内部に組み込まれている、データを保存するための記憶装置です。例としてHDD(ハードディスクドライブ)・SSD(ソリッドステートドライブ)があります。内部ストレージはPC内部にあるため、交換や増設には知識が必要です。将来的に容量を増やしたいという方は、PC購入時に増設可能なPC確認することが必要です。
ケーブルなどで接続し、後付けできるストレージです。容易に着脱可能です。外付けHDDや外付けSSD、microSDなどが例で、誰でも簡単に増設することができます。
インターネットを介してデータを保存できるストレージです。GoogleドライブやiCloudなどが例です。インターネットに繋がっていれば、どこでもストレージにアクセス可能な手軽さがあります。
ストレージの種類:HDDとSSDの違い
ストレージには大きくHDDとSSDがあります。特徴が違うため用途に合わせて使い分けると効率的です。
- HDD(Hard Disk Drive)
- SSD(Solid State Drive)
HDDはデータを磁気ディスクに記録するストレージです。大容量・低価格と容量単価が安いため、手軽に多くのデータを保存できます。そのため、写真・動画などの大容量データの保存に向いています。なお、原理的に読み書き速度がSSDよりも遅く、衝撃・振動に弱いです。
SSDはデータをフラッシュメモリ(半導体素子、トランジスタ)に保存するストレージです。HDDよりも高速に読み書き可能で、OSやアプリケーションなどの保存に適しています。衝撃にも強いですが、容量単価はHDDよりも高コストです。
ざっくりと、HDDは画像や音楽などの大容量データの保存に適しており、SSDは高速なアクセスが求められるアプリケーションやOSのデータ保存に適しています。このように用途に応じて使い分けると効率的です。
例えば、Buffaloの計測によるとSSDはHDDの1.6-2.6倍高速に読み書きが可能です。
この通り、SSDはHDDよりも高速に読み書きがです(※速度は対象となるモデルにも因る)。
接続方式の種類と違い:SATA・M.2・NVMe
HDD・SSDと一口に言っても、端子形状や接続方式など様々な種類があります。
SATA(Serial ATA)はデータ転送の規格で、HDDやSSDどちらにも使われています。SATAはケーブルを使用して接続し、転送速度は最大600MB/s(SATA III)です。
M.2(エムドットツー)は端子形状と接続方式を規定した規格で、スティック状の小型ストレージです。M.2の中でも、
- データ転送規格にSATA規格を用いたもの:M.2 SATA SSD
- データ転送規格にPCIe規格を用いたもの:M.2 NVMe SSD
と呼ばれます。PCIe規格とは、コンピュータの内部でさまざまなデバイス(ストレージも含む)を接続するためのデータ転送規格です。データ転送速度が非常に高速なのが特徴です。
SATA HDD | 2.5インチSATA SSD | M.2 SATA SSD | M.2 NVMe SSD | |
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最大転送速度 | 約150MB/s~200MB/s | 約600MB/s | 約600MB/s | 数GB/s (最大約5GB/s~7GB/s) |
接続方式 | SATAケーブルで接続 | SATAケーブルで接続 | M.2スロットに直接接続 | M.2スロットに直接接続 |
規格 | 最大600MB/s (SATA III) | 最大600MB/s (SATA III) | 最大600MB/s (SATA III) | 最大数GB/s (PCIe) |
フォームファクター (サイズ・形状) | 3.5インチ (デスクトップ用) | 2.5インチ (一般的なSSD形状) | M.2 (スティック状) | M.2 (スティック状) |
使用される用途 | 大容量用途 (画像・動画など) | デスクトップPC (既存のSATAポートを使用可能) | ノートPCなど省スぺースが求められる用途 | 高速なデータ転送が求められる用途 (ゲーム、動画編集など) |
価格 | 安価 | 安価 | 安価 | 高価 |